平成19年2月22日(水)、獨協大学学生約29名と引率教官2名による在日米軍・横田基地研修が行われ、JAAGAから遠竹理事長ほか3名(榎・阪東・双石各常務理事)が本行事を支援した。この研修は、遠竹理事長が昨年、獨協大学の全学総合講座において安全保障概論を講義した際に、在日米軍に関心を持ち、「是非、研修したい」との申し出があり実現したものである。
 当日は、穏やかな晴天に恵まれ、絶好の研修日和であった.朝9時に福生駅に集合し、在日米軍車両にてゲートを通過。当初、学生代表2名と引率教官、遠竹理事長以下3名の常務理事が在日米軍司令官ライト中将を表敬訪問し、「研修を引き受けて頂いた謝礼」を述べた。その際、ライト司令官からは、獨協大学学生の訪問を歓迎する旨の話があった.また、司令官は通算して約10年日本で勤務する幸運に恵まれたこと、更には日米同盟の歴史や日米同盟が極東の平和と安定を維持する上で重要な役割を果たしていることについて説明し、同盟を強固なものにするためには、相互の対話が重要であるとの話があった。そして、本日はブリーフィングの後の質疑応答を特に楽しみにしているとの期待が述べられた。その後、将校クラブで、在日米軍の概要と第5空軍についてのブリーフィングが行われた。在日米軍の概要については、ライト司令官自ら説明を実施された.在日米軍の歴史や主要任務、安全保障条約と地位協定、日本の戦略的位置と極東における安全活動、共同訓練の状況や在日米軍の課題等についてであり、わかり易く踏み込んだ説明が行われた。その後、質疑においては、学生から「イタリア駐留米軍と在日米軍の違い」、「北朝鮮からのミサイル攻撃への対処要領」「横田の管制圏の返還問題」、「日米の軍隊が対等の立場にあるのか」、「基地の外で訓練しているのか」、「三沢に米軍が駐留する理由は」等活発な質問が行われた。それに対し司令官は、時折ユーモアを交えながら丁寧に説明を行っていた。 約10分の休憩の後、第5空軍の概要について広報部のナザリオ大尉がブリーフィングした.わが国周辺の脅威の状況、太平洋空軍や第5空軍の組織編制、日本に駐留する部隊の戦略的重要性と共同訓練内容、イラクに派遣される輸送機部隊に対する支援、米軍の再編に伴う在日米軍の再配置等について説明があった.その後昼食までの間、質疑が行われた。最後に司令官から学生に対して、「日米の同盟関係はどのように強化すべきか」、「中国と北朝鮮についてどう思うか、軍事的脅威にどう対応すべきか」との質問があり、学生にとっては日米安全保障体制について考える良い機会となった。質疑応答は延々と続き、ライト司令官が急遽、これからのランチョンを各テーブル毎のワーキングランチにしようと提案され、司令官は 13時までの約束をかなりオーバーしてまで、学生に対応して頂いた。そして、12時から昼食。各テーブルには在日米軍側から3〜4名ホストがつき、大きなアメリカンステーキを楽しみつつ、議論を活発にしていた。 午後からは、南風が強く吹く中であったが、UH-1、C-21、C-130の航空機見学がおこなわれ、説明をしたクルー員とともに記念写真を撮影した.最後に、 AFNスタジオ見学をし、撮影器材や音楽放送現場を見て回った。
 予定した約7時間の研修は、瞬く間に終了した。帰路のバスの中で、ライト司令官をはじめ関係者の方々の親切・丁寧な対応についての謝意、在日米軍と直接触れ合い極めて有意義な研修ができたこと、できれば来年もまた計画したい等の感想が述べられ、16時に福生駅で解散した。
 今回の研修は、米国のチェニー副大統領が来日している多忙な日程の中、ライト司令官自ら半日ホストを務められた。日本の将来を担う若人に、「日米安全保障体制の重要性を理解してもらおう」との熱意がひしひしと感じられた研修であった。
 (双石理事記)  (学生の所感:その1その2

 

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