恒例のJAAGA賛助会員による米軍基地研修が9月30日(水)、横田基地において行われた。今年は法人及び個人賛助会員31名、JAAGA理事5名が参加し、総勢36名(団長:丸紅エアロスペース 八木達也氏)となった。話を聞いてみると横田基地は初めてという方が多く、今回の研修を大変楽しみにしているようであった。
 小雨がぱらつく中、9時半に福生駅から米軍バスで横田基地へ向かった。最初の訪問先は第515航空機動運用群。昨年6月米空軍航空機動軍団隷下に横田で新設されたばかりであり、第730(横田)、第731(韓国)、第732(嘉手納)の3個機動中隊から構成されている。西太平洋において各基地に飛来する輸送機や民航機に対する整備、補給等を任務としている。ブリーフィングに続いて第730機動中隊の整備格や工具・部品等の保管庫を見学した。年中無休、24時間体制で勤務しているとのことであり、懇切な説明の端々に士気の高さが窺えた。 11時過ぎからバスに乗り、横田基地を一周するバスツアーに出た。きれいに刈り取られた緑地に点在する住宅、学校、病院、ホテルのような宿泊施設、大きなPX、映画館、レストランやファーストフード店など行き届いた施設の整備ぶりに、研修者の多くが異国を感じていたようであった。ツアーの途中でフェンスに囲まれ、大型クレーンが何本も立つ工事現場を通過した。23年度に予定されている航空総隊司令部等の移転に向けて工事が急ピッチで進んでいた。ツアー終了後、オフィサーズクラブにおいてライス中将他米軍関係者を招待してJAAGA主催の昼食会が開かれた。最初に挨拶に立った司令官は研修団の横田訪問を歓迎するとともに、日頃のJAAGAの活動に対して感謝の意を述べられた。その後各テーブルでは招待者を交え約1時間に渡って、おいしい肉料理を食べながらゴルフや家族のことなど様々な話題に花が咲いた。
 午後からの研修のトップは第5空軍司令部。ライス中将、アンジェレラ准将他幕僚出席のもと、ホール少佐の上手な日本語によるブリーフィングが実施された。説明終了後、会員からの質問に対しては司令官自ら丁寧に回答していただいた。 14時過ぎから再びバスに乗り、米軍放送局(AFN)に向かった。AFNは、海外基地在住の米軍人及びその家族へテレビやラジオを通じて情報や娯楽番組を提供する組織である。メディア部長ハミット氏の歓迎挨拶の後2グループに別れ、スタジオやオンエア中のラジオブースの中など隅々まで案内していただいた。かつてFENと呼ばれていたころリスナーであった会員の一人は、その放送局を実際に訪れ感慨深げであった。 最後の研修先は第374輸送航空団司令部。ここは太平洋地区における空輸を一手に引き受けるとともに、横田の基地業務を担当する部隊である。ワット少佐による歓迎の挨拶に続いて、横田基地及び輸送航空団の概要についてブリーフィングを受けた。 16時に予定通り全ての研修が終わった。参加者は丸一日、ふだんあまり馴染みのない米軍基地の中で過ごし米軍人と直接話をする機会を得、米軍や日本の安全保障問題に対する認識を大いに深めることができたのではないかと思う。これも米軍の大変誠意ある受け入れ準備及び日米担当者の周到な準備のお陰であり、両者に感謝しつつ雨の降る横田基地を後にした。  研修団長八木氏の研修所感  (古畑理事記)


'09賛助会員の横田基地研修