第374空輸航空団司令兼横田基地司令として勤めてきたJohn F.Newell大佐は4月7日、急に異動の命が下り、同14日の指揮権交代式の後、慌しく日本での約1年10ヶ月の任務を終えて次の任地ワシントンDCに旅立つこととなった。
後任のMarcus J. Hicks 大佐にあっても急なことで、取敢えず指揮権交代式に出席のため来日し、直ちにアメリカに戻り赴任の準備を済ませ、再び日本に向うという異例尽くしの指揮官交代劇となった。あまりに急で、日程的余裕が一週間も無く、特に部外からの式典参列者への案内等の準備が間に合わないのではないかと危惧され、最後の最後まで基地関係者はハラハラドキドキだったそうで、案内等の調整は全てEメールと電話で辛うじて間に合ったという。
指揮権交代式は、横田基地飛行場ランプ地区の最南西端にある第15番格納庫を式典会場とし、ライス第5空軍司令官が執行官として整斉と進行された。ライス司令官の両指揮官紹介で、離任するニューウェル大佐には色々な任務を整斉とこなしたその労をねぎらうと共に、率先して基地周辺地域等との相互理解と信頼関係構築に努めたことは日米同盟に不可欠の要素である旨の認識を示された。着任するヒックス大佐とはかつて一緒に勤務した経験から、自身の持つ力量を充分発揮して新しい任務に邁進して欲しいと要望された。指揮官旗をニューウェル大佐からライス司令官に、ライス司令官からヒックス大佐に手渡し、最後に部隊参加者全員で米空軍“エアフォース・ソング”を斉唱し、式典が終了した。
その後、我々はオフィサーズ・クラブに戻って新指揮官ヒックス大佐夫妻に初対面の挨拶を済ませて横田基地を後にした。
(阪東理事記)