平成20年度JAAGA年次総会が5月13日(火)、グランド・ヒル市ヶ谷において、講演会、懇親会とともに開催された。
【総会】 冒頭、故江口賢造会員、故尾坪祐三会員、故田村秀昭会員の3名のご冥福を祈り、黙祷が行われた。総会は15:00から16:15の間、正会員63名が参加して行われた。
竹河内会長が総会参加への謝辞を述べた後、「 JAAGAは、見返りを求めない奉仕の精神で活動を行うとともに、米空軍と空自野空に働く者同士の絆を深めるという趣旨でこれまで活動してきました。お蔭様で昨今その活動も拡大してきて、賛助会員が伸びてきています。これは、
JAAGAの趣旨が一般の方にも了解されてきたということです。特に、私どもとして嬉しいのは、米軍の方からJAAGAの活動に対して高い評価を頂いておるということです。そのことが賛助会員を増やす要因にもなっていると思っています。米軍研修に行ったときなどに米軍が良くやってくれるということを、賛助会員は良く見ています。それなら他の人にも入ってもらおうということで増えています。日米両空軍の友好親善という、所謂、狭い分野での活動ではございますが、日米安全保障体制の信頼性向上の一助になるものと信じてわれわれはやっております。そのためには、直接、会員の皆様の支援、協力が必要だと思いますので、今後もよろしくお願いします。」と挨拶を行った。
「本総会は出席者・委任状提出者の合計が正会員の3分の1以上であり、総会成立に必要な条件を満たしています。」と司会から報告があり、第1号から第4号までの議案審議が開始された。平成19年度事業報告、同決算報告及び監査報告並びに平成20年度事業計画及び同予算に関する各々の議案について担当理事から説明があり、いずれも提案通り承認された。
途中、会員から「会勢の拡張には、画期的なことも考える必要があるのではないか。減ってきているのを憂慮している。」、「使命感だけでは人は集まらない。参画意識を持てる行事等をやって欲しい。」等の発言があり、会長からは、「会勢拡大に努力はしている。活動が弱体化するのを容認するわけにはいかない。会勢拡大に知恵を出していきたい。」旨の回答があった。
第5号議案として、「正会員の年会費の一部改正」及び「会則の一部改正」が審議された。正会員の確保維持のため、長期在籍会員の年会費の減額により退会を抑制し、これまでの功績に敬意を払うということから、「年会費を7回以上納入した会員の会費は4,000円とし、施行は平成21年度からとする。」ことが承認され、来年度総会で会則改正が審議されることとなった。
また、昨年度、JAAGA発足10年を機に、種々の状況の変化や事業実施の教訓を会則に反映させるための改正を行ったが、1年間の施行を経て、更に整理するため、「会則の一部改正」が審議され、提案どおり承認された。
第6号議案として、役員の選任が行われ、新年度の役員として、会長に遠竹郁夫、副会長に清水正睦、森
和彦、越智通隆、監事に橋本康夫、高島秀雄、新任理事に小川剛義、岡村雄司、高杉直明、そして三沢支部役員に小澤満昭、山本親男、沖縄支部役員に石津 靖、名富忠夫の各氏が選出された。
ここで竹河内前会長から、「2年前に第5代会長として選任されまして、勤めてまいりましたけれども、これまで、関係の皆様から頂いたご理解・ご協力に対しまして、心より感謝申し上げたいと思います。特に、この2年間、常務役員の皆様には大変ご活躍、ご協力頂いたことを改めてここで感謝の意を申したいと思う次第であります。今後は、益々JAAGAの活動が有意義となりますよう祈念しまして、引き続き側面から支援・協力してまいりたいと思います。重ねて、大変有難うございました。」との退任の挨拶があった。
続いて、遠竹新会長から、「これまで諸先輩が育んでこられたJAAGAの運営に全力を尽くして参りたいと思います。もとより会長としての力量不足は自覚しておりますけれども、このJAAGAの存在の重みを十分認識しながら、精一杯努めさせていただく所存です。先程来、議論のありました会勢拡大のこと、あるいは、事業と経費とのバランスなど、こういうことを常に念頭におきながらやっていきたいと思いますので、ご指導、ご鞭撻の程よろしくお願いいたします。」との就任の挨拶があった。じ後、新会長の下で残余の議案の審議が継続された。
新しい理事長、副理事長及び理事が選任され、会長からの委嘱が承認された。新顧問の委嘱も同時に承認された。続いて新役員の紹介があり、健闘を期待する拍手があった。その後、役員の退任の紹介があり、拍手をもってその功績が讃えられた。
【講演会】 講演会は16:30から、約1時間半、正会員、賛助会員(個人、法人)及び招待者約200名が参加して行われた。講師は 第5空軍司令官エドワード A.ライス Jr.中将 であり、The Professional AirmanThe Professional Airman「プロフェッショナル・エアマン」と題し熱意溢れる講演が行われた。
講師の経歴が司会から紹介された後、講師は、「本日こうしてJAAGAの皆さんと一緒に過ごすことができ、様々な議論ができますことを嬉しく思います。今日の日を楽しみにしていました。」と挨拶され、米空軍の中でどのようなことが起こっているか、米空軍の現状、将来に向かっての軍改革・変革への検討状況などについて話を展開された。その後、30分ほど、質疑応答の時間となり、会員の質問に対して講師は真摯に対応し的確に回答されていた。
【懇親会】 懇親会は18:00から約2時間、約230名が参加して行われた。佐藤正久 国会議員、田母神敏雄 航空幕僚長、防衛省防衛政策局長、航空幕僚監部・航空自衛隊各部隊の代表等、また米国側からは、ライス5空軍司令官ご夫妻等米空軍関係者、在日米国大使館公使等、そして、JANAFA(日米ネービ友好協会)会長、新生つばさ会会長等、多数の招待者と来賓を仰ぎ、盛大な懇親会となった。主催者である遠竹会長の挨拶から始まった。会長からは、ご参会の皆様への謝辞とJAAGAの組織・活動についての説明があった後、「日米両国は、その同盟の関係強化のためにさまざまな分野で力を注いでいるわけですが、時の移り変わりに拘らず、その中核として必要なものは、軍同士の絆つまり自衛隊と米軍の絆であると思います。JAAGAは、航空自衛隊と米空軍の信頼性向上のために貢献すべく、今後とも、努力してまいりたいと思います。
この会は、航空自衛隊OBからなる正会員、個人及び法人の賛助会員の皆様のご理解、ご協力により運営されております。今後とも会員皆様の絶大なるお力添えをいただきますようよろしくお願いいたします」との挨拶があった。
続いて、来賓を代表して田母神敏雄航空幕僚長、ライス第5空軍司令官、そして、佐藤正久 国会議員から、それぞれ、ユーモアに溢れ総会を祝うに相応しいご祝辞を戴いた。杉山蕃新生つばさ会会長の力強い音頭で乾杯が行われ、懇親の会が始まった。通訳をしての挨拶等であったため、乾杯まで30分を超えたが、アルコールが入ると懇親の雰囲気は一気に盛り上がった。多数の招待者、賛助会員を含め、華やかで和気藹々の懇親会となり、ライス5空軍司令官ご夫妻、米軍関係者を中心とした歓談の輪が随所にでき、また、先輩と後輩との旧交を温めるなど、時間の流れを忘れてしまうほどの盛り上がりをみせた。清水
副会長の乾杯の音頭により会は締め括られ、余韻を残しながら懇親会は終了となった。 こうして平成20年度年次総会・講演会・懇親会は、成功裏にその幕を閉じた。
(源理事記)