平成22年11月1日から2日にかけ、第5空軍副司令官アンジェレラ少将夫妻、第5空軍兼在日米軍最先任上級曹長カイザー夫妻、第5空軍儀典班ガルシア大尉夫妻の6名が日光方面を研修した。  本研修は宇都宮市在住のJAAGA個人賛助会員である高柳實氏の全面的なサポートによる第5回目の研修であり、JAAGAからは菊川理事(渉外)、射場理事(企画)が同行した。
 米軍バンで横田基地を出発した一行は途中で高柳ご夫妻はじめ今回支援をいただく方々から出迎えを受け、高柳昌喜氏(實氏の甥)と三浦日出夫氏(栃木県航空協会理事、防大4期)のご案内で日光へ。由緒ある金谷ホテルでの昼食の後、東照宮、三仏堂、二荒山神社を研修し、特に陽明門はじめ三猿、眠り猫、鳴龍などに深い感銘を受けた様子であった。二荒山神社では「巫女の舞」の後、アンジェレラ少将が代表して玉串奉てんを行い、全員で日本神道の拝礼を体験した。霧に煙る華厳の滝とすばらしい紅葉を見て初日の研修を終了、宇都宮市内の宿舎に到着した。 夜は、高柳ご夫妻、本研修の綿密な企画をして頂いた堀川典子様(高柳實氏のご息女)ご夫妻、高柳氏の奥様のお兄様の大橋氏、高柳昌喜氏ご夫妻、三浦氏等とともに日光の話題、日本料理、日本酒を楽しみつつ大いに盛り上がった。
 二日目は、秋晴れの下、高柳ご夫妻等とともに、益子焼窯元と日本酒蔵元の研修を行った。まずは、益子の老舗窯元である関澤窯を訪ね、当主関澤武氏とご長男による直々の指導で「ろくろ」、「絵付け」を体験、アンジェレラ少将はじめ全員が日本の伝統工芸に挑戦した。後日の出来上がりを楽しみにしている様子であった。その後、関澤邸内にある関澤窯ミュージアム、酒樽を利用した茶室、数々の盆栽、上がり窯を見学した。続いて、外池酒造を見学。日本酒の醸造工程の説明を受けた後、外池取締役ご夫妻の接遇とともに多種にわたる日本酒を試飲、全員大いに知識を深めるとともに日本酒を堪能した。昼食は山間のレストランにてお世話になった方々もご一緒に、すき焼き、天ぷら、流しそうめんなどの日本食を満喫した。 研修の終了にあたり、2週間後に日本を離れるアンジェレラ少将から心温まる多くのご配慮に対する謝辞があり、皆さんの見送りを受け、益子を後にした。
 本研修は「母国を離れ日本の防衛のために汗を流してくれる在日米国軍人に対する感謝の気持ちを表すとともに、研修を通じて日本の多くのものを知ってもらいたい」との高柳氏の熱意と好意により実施されているものであるが、その思いが参加者全員に十分すぎるほど伝わり、心の奥底に残ったものと確信する。最後に、高柳實氏、堀川典子様、そして関係の皆様の献身的なご尽力にあらためて感謝の意を表したい。
 (菊川理事記)

 

平成22年度・米空軍人の日光研修