平成26年3月11日(火)から3月17日(月)までの間、第6航空団において、在日米空軍下士官の部隊現地研修が行われ、第35戦闘航空団(三沢基地)の8名の米空軍軍人が参加した。
 研修参加者は、車両整備、計測器整備、エンジン整備、消防、警備、通信、飛行管理及び衛生の特技を有する軍人達であり、それぞれが第6航空団において、自分達の特技に関係のある部隊で研修に臨んだ。
 11日(火)に行われた歓迎会では、当初第6航空団の隊員も米空軍下士官達も緊張した表情であったが、互いに自己紹介等をするうちに、言葉がなかなか通じないものの、お互いを知り合おうという気持ちからか、少しずつ相互のコミュニケーションが進み、談笑する光景も見られるようになり和んだ雰囲気になっていった。
 12日(水)には第35戦闘航空団先任下士官CMSgt.Barney Delano、日米交流調整官MSgt.Jemison Cameronの2名が第6航空団司令山本祐一空将補を表敬した。  懇談の中で山本団司令は「今後も日米の絆を強めるために部隊研修等を通じてお互いの信頼を深めていきたい。」と語った。その後、記念品の交換がおこなわれ終始和やかな雰囲気の中終了した。
 13日(木)及び14日(金)の午前は、各特技における訓練をそれぞれの部隊で実地に行い、意見交換をすることでお互いに見識を深めることができた。それぞれが特技職のプロとして真剣な面持ちで臨んでおり、有意義な特技訓練となった。
 14日(金)の午後は、日米混合したチーム編制でソフトバレーボールを行った。歓声が基地内に響き渡るほどの盛り上がりをみせ、皆がとても良い汗をかいた。
 15日(土)は隊毎に対番の隊員が中心になり史跡研修を行い、金沢城、兼六園及び妙立寺(忍者寺)等を訪れた。妙立寺(忍者寺)では、厳かな雰囲気のなか、時折驚き笑顔を見せながらも真剣な様子で説明を聞き、「今まで日本で巡ったことのある寺社の中で一番良かった。」と言って、お守りを購入した者もいた。
 16日(日)については、日本の伝統工芸を関係者全員で見学し、米軍下士官8名に、金沢に代表される金箔貼りを体験してもらった。これは、小皿に金箔を貼り付けてその上に好きな絵や文字を書き入れるというもので、初めは戸惑っていたものの、途中からは時間が経つのも忘れるほどの熱中ぶりで、それぞれが富士山や鳥居の絵を描いたり家族の名前を書いたりして、直に日本の伝統工芸に触れ思い出に残る記念の品を作り上げ、お土産として持ち帰った。
 17日(月)の見送りには多くの隊員も参加し、別れを惜しんで抱き合う光景も見られ、和やかな雰囲気のなか、基地を後にした。研修開始当初にはぎこちなさがあったが、時間が経つにつれお互いを良く知ろうとする前向きな気持ちが生まれ、次第に親交を深め新たな友情を育み信頼関係が構築できた。また、第6航空団の隊員にとっても貴重な経験となり、英会話能力の向上はもちろん、英語に対し苦手意識を持っていた隊員も積極的にコミュニケーションを取ろうとするなど、とても実り多いものとなった。
(6空団准曹士先任 准空尉 五十川弘臣 記)


 

平成25年度日米NCO交流(小松基地)