第374空輸航空団(横田基地)の在日米空軍下士官アレキサンダー・ベリー2等軍曹ら8名が6月13日(木)から6月19日(水)までの間、美保基地において部隊研修を実施した。
 この部隊研修は、第3輸送航空隊及び所在部隊の研修や基地周辺の見学を通じ、日本文化の理解と意思疎通を図りつつ、隊員の特技能力及び英語能力向上を目的に行われたものである。
 研修参加者達は有線整備、輸送、補給、衛生等違う特技の隊員達であり、それぞれが3輸空隊の各部隊において自分達の特技に関係のある部隊での研修に臨んだ。研修開始当初は受け入れる側の美保基地隊員も米空軍下士官達も緊張した表情であったが、ウェルカム・パーティを皮切りに時間の経過と共に少しずつ相互のコミュニケーションが進み、談笑する光景も見られるようになった。普段、接する機会の少ない米軍下士官達との交流は美保基地の隊員にとっても貴重な経験となり、新たな友情と信頼の醸成に一役買うこととなった。
 研修半ばの土日については、ホーム・ビジットも行われ、米空軍下士官達はそれぞれの家庭においてお袋の味に舌鼓を打った。また、出雲大社や松江城等の史跡研修も行われ神話の国を探訪した。
 18日(火)には第374空輸航空団先任下士官のロブレスレイノーソー・マニュエル最上級曹長、スーザ・ジョン1等軍曹の2名の随行員が美保基地司令(1等空佐 野中 盛)を表敬訪問した。
 懇談の中で基地司令野中1佐は「研修基地に美保基地を選んでもらい感謝しています。今後も日米の絆を深め部隊研修等を通じてお互いの信頼を深めていきたい(要旨)」と述べた。マニュエル最上級曹長も「とても素晴らしい基地ですね。これからもぜひ美保基地で研修を行いたい」と返答した。その後、記念品の交換がおこなわれ終始和やかな雰囲気の中、表敬訪問は終了した。
 同日夕刻、JAAGA主催のフェアウェル・パーティが行われ、うち解け合った日米下士官達は研修間の思い出を語り合った。この中で日米下士官達は、「短い研修期間ではあったがお互いの特技について相互理解が図れた」と述べた。また、3輸空隊隊員は、「英会話能力が格段に向上した」米軍下士官は、「日本の生活、文化及び武道等に触れることができ、大変有効であった」とそれぞれ所見を述べた。
19日(水)の朝、研修を終了した米空軍一行は基地の関係者らに見送られ美保基地を後にした。


 

平成24年度日米NCO交流(美保基地)