JAAGA会員の林昭彦氏が艇長をつとめるヨット「リバティ号」が5年をかけての世界一周の航海に出発した。6月29日(水)にはハワイに入港する等、航海は順調な模様。 同氏は一昨年まで当協会の常務理事で対米空軍調整の中核であったが、現役時代からの夢であるヨットによる世界一周のため、常務理事の職を辞し、準備に専念されてきた。日本のヨット会では伝説的なレッド・シャーク号に乗り組み訓練を受けるとともに、海技免許・無線免許等の資格を取得し、大航海の準備に万全を期した。氏は「せっかく退職したのだから、退職者にしか出来ないこと、つまり時間が贅沢に使えることを最大限に活用し、やりたいことに集中しようとの発想」で、「世界各地で名所を巡り、旧友との再会等を図るとともに歴史上の先人達の足跡を辿る旅でもある」と言っている。 
 出航前日の5月22日(日)に池袋で開かれた壮行会には約200名の方々が集まり、氏の趣味仲間でもあるウエスタン・バンドの演奏を聞きながらの大激励会となった。協会から村木会長以下約20名が参加し、壮途を祝した。パーティには氏の顔の広さを物語るように各界から多彩な方々が出席された。パーティ終了後、クル-はその足でリバティ号の母港である福島県の勿来に移動した。  翌23日(月)、午後2時多くの人達に見送られて最初の寄港地ハワイに向け出港した。6月11日(土)日付変更線通過、6月14日(火)ミッドウェ-に計画外寄港、6月29日(水)にハワイ真珠湾に到着。日本からの応援団(団長:大串理事)がハワイに前進し、30日には太平洋空軍司令官へスター大将同乗の将官艇「バージ」でクルーと対面した。「日焼けし、チョッとスリムに、また逞しくなったクルーは元気一杯、自信に満ち白いアゴヒゲを伸ばした風貌は正に「老人と海」」と大串理事は述べた。7月2日(土)にはへスター大将主催による大歓迎会が開かれた。8月にはハワイを離れ、北米シアトルに向かう予定だ。
 クルーは林昭彦氏の外、林義明氏(昭彦氏の兄)、石川陽一氏(昭彦氏の高校の同級生)、富永憲一郎氏(昭彦氏の防衛大同期生、海上自衛隊OB)、林洋子さん(昭彦氏の妻、ハワイで合流)の合計5名。5年後の帰港時、艇長は68歳となるがマダマダ若い。航海の概略は本年末サンディエゴ、来年はパナマ越えで年末はフロリダ、2007年は北米東海岸・英国を回りポルトガルで越年。2008年、地中海を周遊して年末はカサブランカ。翌2009年はカナリア諸島から喜望峰を回りジャカルタで年越し。2010年はベトナム、香港、台湾、那覇、神戸と回り、6月に母港・勿来に帰港予定となっている。世界の各寄港地で彼らと交流する有志のツアーも計画されるそうだ。帰国時の土産話が楽しみだ。
 リバティ号のホームページは氏の令嬢が運営し、ホーム・ページには周航計画、日々の現況等を見ることが出来る。リバティ号はアマチュア無線局(21.397Mhz)を開局しているので興味ある方はコンタクトを試みるも面白い。祈、航海安全!
 (四ッ家理事記)

 

JAAGA会員、ヨットで世界一周の壮途に