今年度の「つばさ会/JAAGA訪米団」は竹河内捷次会長を団長に山口利勝副会長、越智通隆理事、岡本智博会員と筆者の計5名で9月17日から28日までの12日間、ワシントンDC でのAFA年次総会の参加に併せて太平洋軍、太平洋空軍司令部、ネリス空軍基地及び国防省関係省、日本大使館を訪問した。その間、多くの現役高官とともに退役されたJAAGA 名誉会員との交流を通じ日米相互の親善と更なる友情を図ると共に米軍等の現況及び趨勢を把握することができた。
 AFA年次総会に先立ち23日(土)JAAGA創設10周の年を記念して我々訪米団と名誉会員との記念パーティをご案内したところ米側から所要で急遽不参加となったディビス大将及び当日ハワイで空軍長官を迎えてのエアフォース・ボールで不参加となったヘスター大将を除き全ての名誉会員所要即ちホーリー大将、マイヤーズ大将、エバハート大将、ホール中将、ワスコー中将ご夫婦等の参加と更にラスベガスからマギー・サルース女史の参加までいただき大変豪華な参加メンバーとなった。日本側からは在ワシントンの正副航空防衛駐在官ご夫妻も参加していただいた。パーティは集まった方々全て久々の出会いにお互いの健康を喜びあうことから始まった。竹河内会長の挨拶と10周年記念品を手渡された後は楽しい談話となり JAAGAが培った10年の歴史を再認識させられた。現役のへスター太平洋空軍司令官ご夫妻にはハワイとワシントンのホテルでも面談することが出来今回の10周年記念行事の節目として大きな成果であった。
 会員総数13万人を有するAFAは本年で創立60周年を迎えたが最近入会者が減少傾向とはいえ機関雑誌「Air Force Magazine」 を発刊する退役、現役を含めた全国家的組織であり、総会開始のセレモニーや会場ホテル内に設置された軍事産業界の多数の展示物を見てその Air Powerの大きさを感じとることが出来た。
 現在米国軍隊では大規模な組織改革が進行している。従来の任務に加え世界的な大規模災害対処、国家の枠組みを超えたテロ対策、大量破壊兵器の拡散等に対応する統合運用および多国籍軍運用の必要性に迅速に対応しなければならず、イラク等で作戦をしながら国防総省から前方展開部隊まで一丸となって改革に取り組んでいる姿を垣間見ることができた。また空自に関係するミサイル防衛、米軍基地再編、次期戦闘機選定、日米共同訓練等の他、豪、英、加国の C-17の購入に関しても国防省のジョン・ヒル氏、空軍省国際部長のブルース・レムキン氏、空軍参謀本部のA3・ゴーレンス少将、A5・ニュートン少将、太平洋軍副司令官のリーフ空軍中将等から貴重な話を聞くことができた。またネリス空軍基地ではイラクで活躍する無人機プレデターや母基地のサンダー・バード等の説明と見学ができた。
 歴代司令官の名誉会員の他にもワシントンでは元三沢基地司令であった空軍参謀本部A8部長のウッド中将、ハワイではPACAF副司令官のアターバック少将( 10/6付で13軍司令官中将)、PACOM作戦部長のアトキンス少将と面談することでき、そのほか若手でも日本での交換幹部経験者等が一応に日本に対して親しみと感謝に気持を持ってくれており、 JAAGAが従来から在日米空軍に対して実施している支援活動等が着実に実を結んでいることを実感した。最後に今回の訪米に際して各方面で協力して頂いた関係者に紙面を借りして心から感謝の意を表します。  (清水理事記)

 

平成18年度「新生つばさ会/JAAGA訪米団」に参加して