本年で14回目となる訪米団は、平岡元空幕長を団長に山口JAAGA副会長を副団長に、それに私の合計3名という少人数の編成で9月10日から19日までの10日間の日程でワシントンとハワイの2ヶ所を訪問してきました。
 本事業に JAAGAという文字が併記されるようになってから本年で3年目となります。訪問する度に同じく3年目となる5空軍司令官経験者の方々に JAAGAの名誉会員になって頂いている制度の恩恵を痛感しています。米軍トップの゚統参議長は世界を相手にしており、各国の現役の統参議長でも中々お会いする時間をとること困難と聞いております。本訪問団は毎回、表敬の栄に浴しており本当に有難いこと感謝しております。来年は日米エアフォース友好協会創立10周年に当たることから、来年7月11日を予定している記念日の講演をお願いする村木会長からの親書を山口副会長からお渡し致しました。今後関係機関との調整が必要と考えますが、まずは良いスタートが切れたと思います。国防総省ではローレンス次官補とアポイントメントが取れたとの大使館から連絡がありましたが、北京で急遽6者協議が行われるとのことで、残念ながら今回はお会いすることができませんでした。しかし、日本部長のヒル氏と会い小一時間意見を交換することができました。その折に米側のホンネとも言うべき、受け取りようによっては日本に対する厳しい意見について議論ができたのは大変有意義だった。空軍省では国際局長のレムキン氏とお会いしました。 F-22型機の他国へのリリーサビリティに関して言及があり、2年後に議会でこの見直しがあるだろうとの話があった。その際の最大の論点は、米国との同盟関係の距離で決まるのではないかとのコメントでした。計画局長のウッド中将にもお会いしましたが、昨年ネリス基地でお会いして以来のことで懐かしさもひとしおでした。
 帰路ハワイにある米太平洋軍司令部と太平洋空軍司令部を訪問しました。太平洋空軍司令官のへスター大将は不在でしたがワシントンでのAFA総会でご夫妻でお会い出来ました。ハワイではデプチュラ副司令官以下の大歓迎を受けました。太平洋空軍のブリーフィングで米空軍は最新鋭の F/A-22やC-17の配備、グアム島へのグローバル・ホークの配備等、この地域への並々ならぬ決意の程を窺い知ることができました。極めつけはこれらを有効に戦力発揮するため衛星を用いたネットワークで構成された24時間態勢の新司令部の誕生です。これは「戦闘司令部」と呼ばれ第二次世界大戦中に活躍した第5空軍司令官の名(ジョージ C.ケニー大将)をとって「ケニー司令部」と命名されています。
 現役時代には我々一行を部隊を挙げて毎年大歓迎して呉れたエバハート退役大将にハワイでお会いする機会があり、旧交を存分に暖めることができた。
 我々の訪問にあたって毎年絶大なる支援をして頂いている在米日本大使館の防衛駐在官平塚1佐や佐藤2佐、ハワイ連絡官の三輪1佐、また米側の受入れ担当官の空軍省国際局のアンダーソン少佐並びに統参本部のウエアー中佐等関係各位には大変お世話になったことを改めて紙面をお借りして厚く御礼申し上げます。  (越智常務理事記)

 

「新生つばさ会/JAAGA訪米団」に参加して