例年の「つばさ会訪米団」、平成15年度度は JAAGA も併記して杉山蕃つばさ会副会長を団長に伊藤淳JAAGA副会長、鈴木敏且、岩崎克彦常務理事、酒井一秀の各氏と私の計6名で、平成15年9月25日から10月11日までの17日間、国防省及び空軍各基地(8箇所)を訪問、高官等の交流を通じ日米相互の親善を図ると共に米軍等の現況及び趨勢を把握してまいりました。 昨年の訪問の際、名誉会員就任を了解して戴いた歴代5空軍司令官のうち、マイヤーズ統参議長エバハート北方軍司令官ヘスター特殊作戦軍司令官にはそれぞれの部隊を訪問し、また退官されたホール元中将にはワシントン近郊アンナ湖ほとりの別荘にご招待され、親しい交歓と事前に用意した JAAGAの名詞を贈呈して喜ばれました。また最初の訪問先であったラングレー空軍基地は直前に襲ったハリケーン・イザベラの大きな被害を受けたにも拘わらずACC副司令で元三沢基地司令のライト中将の力添えで無事研修することが出来ました。またネリス空軍基地 Air Warfare Centerの司令官ウッド少将も元三沢基地司令で格別の配慮と尽力を図って戴きイラク戦争でも大活躍したUAVプレデターやコックピットこそ入れなかったもののF-22も間近で見ることが出来ました。その他日本で勤務したことのあるマギー女史や各部隊長等が在日時代を懐かしく好感を持って話され、 JAAGAの行っている趣旨は日米関係に大きな意味のあることが認識されました。今回お会いした高官からはテロに対する戦いにおける空自のC-130による空輸支援への感謝、またF-15が初参加したアラスカ・コープサンダーにおける空自部隊の活躍ぶりに高い評価がありました。  今回の研修成果としてはイラク戦争の教訓として空対地、空対水上の統合的連接とネットワーク化、目標周辺の被害局限から武器開発の一層の精密誘導化と小型化への傾向、それに伴い特殊作戦空軍部隊の重要性、無人機の活躍ぶりと将来の発展性、昨年10月に発足した米北方軍の概況と9.11以降の米本土における防空態勢の強化の現状、航空宇宙戦力とりわけ衛星を主体とする宇宙からの支援の役割等が上げられます。いずれも新しい実戦を経験した空軍だからこそ得られた内容でした。また駐在武官の渡辺将補、山下2佐、ティンドル空軍基地交換幹部武田1尉、士官学校交換教官高嶋 3佐に会い、激励と共に現地で支援を受け活躍ぶりを拝見できました。今回の研修に参加して大変貴重な経験することができましたが、これも現役、退官者を問わず永年に亘る日米交流の実績の結果であり訪問先随所で米軍人及び関係者との強い絆を感じてきました。この場をお借りしまして本訪米実現のためにご尽力賜った日米の関係者の方々に厚く御礼申し上げます。  (清水正睦常務理事記)

 

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