平成24年7月20日(金)、横田基地において、在日米軍司令官兼第5空軍司令官バートン・フィールド中将からサルバトーレ・アンジェレラ中将への在日米軍兼第5空軍指揮権交代式(チェンジ・オブ・コマンド)が執り行われた。式典は10時半から横田基地第15格納庫で行われ、政府関係者、各国駐日大使、周辺自治体の首長等、自衛隊からは岩崎統合幕僚長、片岡航空幕僚長他多くの部隊指揮官・幕僚が多数参加した。JAAGAからは、吉田会長、香川副会長、外園顧問、源監事、堀副理事長、阪東・菊川・長島・桃木・渡部の各理事、その他多くの会員が参加した。
 日米両国歌独唱、牧師による祈祷の後、式典執行監督官である太平洋軍副司令官コナント海兵隊中将(太平洋軍司令官ロックリア海軍大将は欠席)と太平洋空軍司令官ノース空軍大将から、東日本大震災への対応を通じて日米同盟に貢献したフィールド中将の功績を讃えるとともに、アンジェレラ中将の活躍を期待する旨の紹介があり、フィールド中将に対して勲章の授与が行われた。
 フィールド中将は、「最もやりがいのある任務を全うできたのは皆さんのおかげです」と流暢な日本語で感謝の意を述べた後、「東日本大震災における在日米軍の対応と復旧を通じて、日本の国民と政府は自衛隊によって支えられている事、在日米軍の速やかな召集状況により、コミットメントの再確認ができた事、及び被災者と支援者を通じて日本の心を理解できた事等、多くを学ぶことができました。また、航空総隊司令部の横田移転直後の北朝鮮のミサイル事案では、緊密な日米共同運用を実際に確認することができました。一方で日米同盟には論理的かつ客観的な理解が必要であるとの課題も認識してます。」と所感を述べ、「ここにいらっしゃる皆さん全員に感謝します。在日米軍全隊員の仕事と成果、勤勉さに感謝します。家族に感謝します」と締めくくった。
 フィールド中将への部隊の最後の敬礼の後、フィールド中将から在日米軍司令官旗がコナント太平洋軍副司令官に、第5空軍司令官旗がノース太平洋空軍司令官に渡され、それらをアンジェレラ中将が受け取り、指揮権継承が終了した。新司令官アンジェレラ中将からは、「日本の勤務は5回目であり、子供は日本の高校で学びました。日本を離れた2年間に色々な事がありましたが、やらねばならない事はたくさんあり、再度空軍チームの一員として勤務できることを光栄に思います。宜しくお願いします」との挨拶が行われた。
 アンジェレラ中将への部隊の最初の敬礼が行われた後、アンジェレラ中将の名前を記入したプレートの貼られた第5空軍司令官機(F−16)が披露され、約1時間に亘る式典は終了した。 交代式典修了後、将校クラブにおいて、レセプションが行われ、JAAGAメンバーは新司令官と記念撮影を行った。アンジェレラ中将は、1981年、米空軍士官学校卒業の戦闘機パイロット出身で最初の日本勤務は三沢基地の第35戦闘航空団第13戦闘中隊。クウェート、米国の航空団勤務の後、第35航空団司令官を務めた。直近の日本勤務は第5空軍副司令官。飛行時間は182時間の実戦飛行を含む約3100時間。フィールド中将はワシントンDC国防総省米空軍司令部副参謀長として勤務する。 (渡部理事記)

 

在日米軍司令官にアンジュレラ空軍中将が着任