朝からの本降りの雨が上がり、晴れ間がのぞく絶好の研修日和となった10月4日(金)、令和元年度のJAAGA横田基地研修(団長:小城真一正会員、副団長:村越政雄個人賛助会員、小島俊文法人賛助会員)が、33名の研修団員(正会員4名、個人賛助会員8名、団体賛助会員2名、法人賛助会員19名)及び4名の同行理事(企画:小野、会員:伊藤、財務:大岩、広報:木村)の計37名で実施された。

【結団式】:0920〜  
 午前9時前から逐次、集合場所であるJR昭島駅南口に参加者が集まりはじめ、定刻の0920から現地において結団式が行われた。担当理事の軽妙な進行で初対面の緊張がほぐれた中、主催者代表として小野理事が挨拶を兼ねて注意事項を述べ、続いて研修者紹介に移った。まず、団長、両副団長から簡潔な自己紹介を含めた挨拶が行われ、続いて他の研修者が順次紹介され一言述べ、都度拍手でお互いを歓迎し合い、10分程度で結団式が終了した。
 集合時から立ち会ってくれていた横田基地第374空輸航空団の2名の将校(広報スリフト中尉(1st Lt. Stuart Thrift)、行事企画テイラー大尉(Capt. Evan Taylor))のエスコートにより、米空軍の大型バスで約15分の道のりを、一路横田基地へ向かった。パスポート等の身分証明書を手に身の引き締まる入門であったが、JAAGAに対する信頼感の現れか、極めてスムーズに入門手続きが行われ、予定通り、研修がスタートした。

【CV-22オスプレイ見学】:1000〜  
 バスはFOD点検を終え、飛行場地区に入り、CV-22の駐機場所に到着。第21特殊作戦中隊の隊長であるホック中佐(Lt. Col. Jason Hock)自らが、「オハヨウゴザイマス」と我々を迎えてくれ、「CV-22 はヘリでありエアプレーンだ」と述べた後、機体の外部、内部を案内し、救難装備、ガンマウント、レーダージャマー、エンジン、貨物室等、具体的に説明してくれた。最後は全員にコックピット内まで見せてくれ、横田基地到着早々の手厚い内容に、参加者から感嘆の声が漏れた。

【C-130Jスーパーハーキュリーズ見学】:1025〜  
 徒歩でC-130J駐機場所に移動。第36空輸中隊のランバー少佐(Maj. Jonathan Rember)とフランク3等軍曹(SSgt. Walter FrankV)の案内で、まず全般説明を受けた後、貨物室に入り、機内説明の他、任務に応じて設備入れ替えが可能であること、長年行っている「クリスマスドロップ作戦」の概要、空挺降下・物量投下の要領等について説明を受けた。最後は、コックピット内に案内され、外で待機中のJAAGA研修者がタキシング中の他のC-130Jに向かって手を振る姿も見られた。

【シュナイダー司令官表敬】1100〜
 大型バスで飛行場地区を後にし、第5空軍司令部庁舎に到着後、JAAGA研修団を代表して団長、両副団長等が第5空軍司令官シュナイダー中将(Lt. Gen. Kevin B. Schneider, Commander, 5th Air Force)(副司令官ドージャー准将(Brig. Gen. Todd A. Dozier, Vice Commander, 5th Air Force)が同席)を表敬し、懇談した。
 冒頭、小城団長から、航空自衛隊及びJAAGAへの理解に対し謝意を述べるとともに、齊藤JAAGA会長からのレターを手交した。シュナイダー司令官からは、JAAGA研修団の来訪とJAAGAが日頃から日米同盟のため米空軍のために様々な活動をしていることに対し、謝意が表明された。その後、午前中の航空機見学に話しが及び、団長、副団長との間で意見交換が行われた。司令官はオスプレイについて、「オスプレイは多用途で高性能な航空機。特に特殊作戦任務に威力を発揮する。紛争時にはその能力が必ず必要になる。米海兵隊総司令官バーガー大将(General David H. Berger, Commandant, U.S. Marine Corps)は自衛隊のオスプレイによく言及している。米本土のニューリバー海兵隊航空基地で自衛隊がオスプレイを使って訓練(注:陸自V-22オスプレイを使用した教育)し海兵隊と一緒に技量・能力を向上させている。早期に日本にオスプレイが配備されて、日米で一緒に様々な任務、訓練ができることを期待する」と述べるとともに、安全性に対する懸念が一部にあることについては、「友好祭等ではできるだけ新しい航空機を展示して、日本の一般の皆様の理解を得る努力をしている。先日の横田基地友好祭では、CV-22と臨時展開中のグローバルホークを展示した。そういう機会を使って実際にそばに寄って見て理解を深めてもらえればと思うし、能力や安全性についても情報提供の機会を設けるよう努力していく」と述べられた。また、地元と米軍との良好な関係について話が及んだ時には、「横田基地のみならず全国の米軍基地で地元と良い関係を築かせてもらっていることを、大変嬉しく思っている。沖縄についても、別の意味での政治的課題がありそう簡単ではないが、良い関係を築かせてもらっている。私たちとしても常日頃から良き住民、隣人であるよう努力している。日本政府、地方自治体、周辺住民の方々には、本当に感謝をしている。通常の民間空港と異なる軍の施設があるため違った意味での不便をかけていることは重々承知しており、その中にあっても訓練の機会をしっかり与えてくれていることに感謝している」と強調された。  
 終始、穏やかな雰囲気で懇談が続く中で司令官は、「航空自衛隊のOB」という言葉に対して「アメリカでは皆びっくりする。Not “Old Boy”, but “Experienced Boy”、経験のある、知見のある、ですね。」と笑いを誘うとともに、「ある基地の航空祭で現地米空軍司令官のスピーチに対する地元の人たちの反応を見て、彼が地元にすごく愛されていることが感じ取れた」とのJAAGA側の発言に対しては、「Did he pay you?」とジョークを飛ばしながらも、「彼は米空軍とコウクウジエイタイ、基地と地元自治体・住民との関係を十分理解し良き隣人であり続けるように努力しており、日本語を使うようにも努めている。よくやっているなと純粋に思う」と、しっかり部下指揮官を掌握しフォローする一面も見られた。

【第5空軍概況説明】:1125〜  
 会議室に場所を移し、概況説明が行われた。  
 司令官からの歓迎の挨拶、約2分間の紹介ビデオに続き、「第5空軍の任務と日本の防衛に対する支援」、「アジア太平洋地域における平和と安定を維持するための役割」について、スライドを用いた10分程度のブリーフィングが行われた。  
 その後、質疑応答セッションに移り、「太平洋軍」から「インド太平洋軍」への名称変更、宇宙軍に係る検討状況、韓国のGSOMIA破棄の影響や今後の展望等について、活発な意見交換が行われた。GSOMIAの件については、中国、北朝鮮、ロシアに有利な状況になっていることは残念であるが、日韓が関係をある程度修復して行くことが予想され、その中においても軍と軍の関係は強いものがあると思っていること、つい最近就任した米統合参謀本部議長マーク・ミリー陸軍大将(Army Gen. Mark A. Milley, Chairman of the Joint Chiefs of Staff)の発案で、統合幕僚長山崎幸二陸将、韓国合同参謀本部議長パク・ハンギ(朴漢基)陸軍大将による3者会談が行われたこと等、勇気づけられる動きもある旨が、司令官自らの言葉で述べられた。殆どの参加者にとってはこのような意見交換の場や司令官に直接接することは初めてであり、米空軍の取組みを肌で感じられる40分間となったようである。  
 なお、会議室の壁面には米軍と陸海空自衛隊との共同活動場面の写真や隷下部隊のエンブレム等が所狭しと掲示されており、中でも宮城県気仙沼市の中学生から贈られた「Remember 絆」の旗を掲げてあることが、当時の航空自衛隊の「千里同風」の精神と重なるようにも感じられ、印象的であった。

【集合写真撮影、JAAGA主催昼食会】1215〜  
 バスでオフィサーズクラブに移動し、昼食会に参加する米空軍、航空自衛隊、JAAGAの全員で記念の集合写真を撮影した。そして昼食会会場に入っていくと、この日のために初めて結成された日米合同バンドが軽快な演奏で一同を迎えてくれた。会場のあちこちで談笑が見られるようになった中、小野理事の進行により、昼食会が始まった。  まず、主催者JAAGAを代表して小城団長が、第5空軍、航空自衛隊への謝意、JAAGAの意義、横田研修の位置づけとともに、自身の現役時代の米空軍との関わりの思い出(F-16三沢配備、南スーダンへの派遣任務、「イラクの自由作戦」、「トモダチ作戦」、総隊司令部の横田移転)を紹介し、「日米現役の皆さんの揺るぎない信頼関係と絆が、日米空軍種間の得がたい財産であり、同盟の礎であると確信している、課題は山積みだと思うが、培ってきた固い絆、信頼関係をさらに強固なものとし、我が国の安全保障、インド太平洋地域及び国際社会の平和と安定に一層貢献されることを祈念する。JAAGA、つばさ会も引き続き空自、米空軍を支えることを誓う」と挨拶した。  
 続いてシュナイダー第5空軍司令官から、「ミナサンコンニチワ、ホンジツノゴホウモンニカンシャイタシマス」に続き英語で、「日本防衛の支援、インド太平洋地域の安全のために、太平洋空軍は最も高度な能力を日本に前方展開している。各航空団の高度な能力は、安全保障環境の急速な変化への日米の対応を可能にする。中国、北朝鮮、ロシアは我々が数十年間享受してきた平和と安定を脅かす潜在能力を持ち既にその能力を行使しており、日米同盟が今ほど重要なときは無い。日米同盟をより良く強くするためのJAAGAの活動は大変高く評価されており、私も皆さんに感謝している。直面する課題に対応するための最高レベルの即応態勢を維持するには、現実的な訓練が必要になる。抑止力はこの即応態勢にかかっている。皆さんのご支援を期待するとともに、JAAGAの日米同盟への貢献に深く感謝する。今回の研修の機会は、我々の任務や軍の重要性に対する皆さんの理解を深める機会となり、とても重要である」と述べ、JAAGAと日米合同バンドに対する感謝とともに、「ゴセイチョウアリガトウゴザイマシタ」と締めくくられた。
 いよいよビーフステーキをメインディッシュとする食事が始まり、JAAGA会員と米空軍・空自の隊員が必ず隣り合わせになるよう配意したテーブル配置も功を奏し、81名の参加者(JAAGA:37名、米空軍:26名、空自:18名)の間で様々な話題で相互理解と懇親が深められたようである。気がつくと、日米合同バンドのテーブルには誰も座っておらず、食事を早々に切り上げて、再び演奏で会場内に温かい雰囲気を醸し出していた。  
 名残惜しくはあったがお開きの時間となり、最後を締めくくって、航空総隊司令官井筒俊司空将(Lt.Gen. Shunji Izutsu, Commander, Air Defense Command)から挨拶が行われた。「JAAGAの皆さんようこそ日米横田基地へ。シュナイダー司令官グレートケアありがとう。空自隊員や米軍人をガソリンに例えるならば、JAAGAの皆さんはオイルのような存在。JAAGAの皆さんのオイルのような役割が無ければ、私たちは動くことが出来ないし、エンジンは大いなるダメージを受ける。JAAGAの皆さんの米空軍、空自に対する協力と貢献に感謝する。米空軍、空自、JAAGAの関係が日米同盟を強固にするものである」  
 1350過ぎに昼食会が終了した後も、演奏と歓談はしばらく続いていた。

【RQ-4グローバルホーク見学】:1415〜  
 バスで格納庫に向かいRQ-4を見たとき、「でかっ!」という驚きの声が上がった(1機でも十分大きいが、ブロック30と40の2機が重なって見えていた)。第319偵察群第1分遣隊長ベン・クレイクラフト中佐(Lt.Col. Benjamin Craycraft)が「昼食会から戻って来てパネルを準備したので汗をかいてしまった」と研修団を迎え入れ、パネルを用いてシステムの能力等を、その後機体を回りながらセンサー等装備の詳細を説明された。武器や輸送能力を持たない純粋な無人の偵察機であること、エンジンは信頼性が高く仮に故障しても150マイル程度滑空可能であることや、民航機が飛ばない高高度で長時間運用される等の特性について、研修者は理解を深めた。十分な高度に達した後はカリフォルニア州ビール空軍基地とノースダコタ州のグランドフォークス空軍基地から操縦されるとの説明の際には、「ノースダコタ、誰も知らないだろう(never heard of it)、ノルウェーの真ん中あたりだ(middle of Norway)。北海道のように寒い。」と奇抜なジョークで大笑いさせたのは、印象づけるテクニックだったのであろうか。トモダチ作戦で100時間以上福島上空を飛行し、赤外線カメラで原子炉の温度測定を行ったことも紹介された。参加者の「主翼のみ白いのはなぜ?」との質問に対しては、「That is a long answer」と牽制しつつ、「航空機のコンポーネントは燃料で冷却している。大部分の燃料は主翼内にある。太陽熱による燃料の温度上昇を防ぐため。Short answer」と端的に回答され、再び笑いが起こる中、見学を終了した。
  (注:米太平洋空軍は2011年以来、2014、2015、2018年に三沢基地、2017、2019年に横田基地にグローバルホークを一時展開させており、第1分遣隊は10月20日にアンダーセン空軍基地(グアム)に帰還した。)

【航空総隊司令部研修】1505〜  
 バスで航空総隊司令部庁舎に移動し、集合写真撮影後、建物内の会議室で航空総隊副司令官上ノ谷寛空将(Lt.Gen. Hiroshi Kaminotani, Vice Commander, Air Defense Command)の歓迎を受け、いよいよ航空総隊の概況説明が始まった。  
 説明は、ハワイ連絡官を経験した防衛課長竹岡功二1等空佐が担当し、航空総隊の任務・組織等、対領空侵犯措置の状況、弾道ミサイルへの対処、災害派遣の状況、今後の取組み、日米連携強化の現状について、スライドに基づき補足説明を加えながら行われた。中でも、対領空侵犯措置が平成28年度には史上最高の1,168回に達し、中国の軍事力強化、力を背景とした現状変更の試みが継続し、ロシアのパトロール飛行、プレゼンス誇示に伴い対ロシア緊急発進が増加傾向にあること、「令和元年8月前線に伴う大雨」、「令和元年台風15号」に係る災害派遣を佐賀県、千葉県で継続中であり、加圧式の給水車や、被害調査に空自で初めてドローンが使用されたこと、F-35Aの部隊建設、米空軍との連携状況等について、認識を深めることができた。  
 約20分間のブリーフィングに続く質疑応答では、PAC-3部隊機動展開訓練を東京湾の海浜地区で行ったことの意義、偵察航空隊廃止・グローバルホーク導入等に伴う偵察機能の再整理の動向、STOVL(短距離離陸・垂直着陸)機の運用構想、クロスドメインにおいて必要と考えられるアセットに係る正会員、法人賛助会員からの質問に対し、主として上ノ谷副司令官自らが、保全上可能な範囲で応じてくれた。中でも、「PAC-3部隊の姿を国民に見てもらうことは、安心・安全及び抑止力として重要であるので、積極的にやっていきたい。STOVL機に関連して「空母化」と言われることがあるが、それは適切ではない。南西地域の特性に鑑み、天候悪化時にも戦闘機が着陸できるよう洋上の離着陸場を確保するという観点であることを理解してほしい」と強調され、約10分間の質疑応答を終了した。

【航空総隊司令官講話】1600〜  
 総隊概況説明後、地下会議室を見学するチャンスが得られた。休憩を兼ねた見学後、元の場所に戻り、井筒航空総隊司令官の講話を受けた。  
 井筒司令官からは、@新防衛大綱における総隊の取組み、Aリーダーシップ、Bワークライフバランス等の話がなされた。AとBは、今回の研修に企業からの参加者が多いとして、前前職の空幕人事教育部長の経験も踏まえて披露されたものである。
 @については、新規領域(宇宙、サイバー、電磁波)や領域横断等に取り組むためには断捨離や縦割りの排除も必要であること、年代や経験等によって受け取り方は異なることも理解しつつ「総隊一丸」を勤務方針に掲げていること、航空総隊は勿論であるが官民の意識も変えていかなくてはならないことが強調された。  
 Aについては、「自衛隊において指揮官が行う指揮には、狭義の指揮(=命令)、管理(=昇任、異動、賞罰等)、統御(=リーダーシップ:指揮官の人となり、品格、人格)の意味が含まれるが、実は民間でも全く同じ(業務命令、労務管理、リーダーシップ)。リーダーシップは最終的には人格、品格であり、持って生まれたものもあるが、むしろ年齢、経験でできていくと思う。テクニックとしてのリーダーシップもある。それはコミュニケーション。以前、米空軍で准将・少将クラス指揮官を育てる課程を履修した時、ある統連合航空部隊経験者(中将)が、その職に求められるのは、CommunicationとCoordinationと言ったことに、少なからずショックを受けた。自分はdecisionとorder(決心して命令する)だと思っていた。しかしよくよく考えてみると、それは各軍種がやること。陸海空軍の作戦機、しかも他国の飛行場を使わなければならないとなると、統連合部隊指揮官のすることは、調整とコミュニケーション。私は勿論決心して命令するが、枠組みが決まっていないこと、どんどん状況が変わることは、私自身がちゃんと調整をさせあるいは調整をして、コミュニケーションで伝えることが大切だと思う」と話された。  
 Bについては、「勤務環境、教育環境、特に育休、産休は目に見える形で改善されてきている。但し、行きすぎとは言わないが矛盾が露呈していると感じている。そもそもworkとlifeを分けることができるのか。workとlifeを天秤にかけてバランスをとるのがワークライフバランスの発想だが、仕事の中で生きがいや達成感はあり、分けて考えられるものではない。24時間の生活であるlifeの中にworkがある。workとleisureなら分かるが、workとlifeのバランスか?そういう矛盾の露呈を自衛隊の中よりもむしろ外の企業の取り組みを見て感じる。個人的にはそもそもワークライフバランスという言葉がおかしいと思う。単純にworkとlifeに分けるのではなく、workとrest(休むこと。leisureも含まれる)の2つ、もしくはrefresh(趣味、気分転換、癒やし等)の3つくらいで考えないと、コンセプトとしてワークライフバランスは行き詰まりかねないと思う」  
 そして最後に、「なぜこういう話になったかというと、前前職の話になるが、色んな新しいもの、装備品の性能、周辺国については一生懸命考えるが、考える我々自身がすり切れて首が回らない状態になってはだめだ。一生懸命仕事をする、そのためにセルフコントロールをする、特に幹部はそのような環境を作っていく、ということで、2つめのリーダーシップと3つめのワークライフバランスという、少し毛色の違う話をさせてもらった」と締めくくられた。  
 続く質疑応答の場面では、GSOMIAをはじめとする心配事、総隊作戦指揮所の機能強化に関する質問、改善は抜本的に行うべきだが本来果たさなければならない機能を削ぐようなことがあってはならないといった意見が出された。これらに対し井筒司令官は、日米の補完・連携を重視する旨とともに、触ってはならないところは触らず、自分の範疇で変えるべきところはしっかり変えていく旨応じ、最後にJAAGA研修団の来訪に改めて謝意を表明された。

【解団式】 1625〜  
 引き続き、現地で解団式が行われ、団長、両副団長から有意義な研修が無事終了したとの感想が述べられた。最後に小野理事からお世話になった総隊の担当者が紹介され、感謝の拍手をもって、研修の全日程を終了した。

【昭島駅到着、解散】1650  
 米軍バスで昭島駅に向かう車中では、終日エスコートしてくれた米空軍将校2名が一人一人に飲み水を手渡してくれ、研修者間で一日の出来事を振り返る声も聞かれた。駅到着後各研修者は、疲れた様子も見せずに、それぞれの家路についた。  
 今回の研修に当たって米空軍はとてもオープンで寛容であり、JAAGAに対する信頼感が強く感じられた。研修者がその信頼感に応える責任を意識出来たことも、成果の1つであったと言えよう。また、5空軍司令官をはじめ米軍人は皆、「コウクウジエイタイ」と呼称しており、航空自衛隊を信頼し尊重している姿が読み取れた。  
 今回の研修の調整・実施に当たってお世話になった航空自衛隊、第5空軍(第374空輸航空団を含む)の皆様に感謝申し上げます。      (木村理事記)

※6名の方(浅見純也氏亀島聡子氏木内俊介氏小比類巻優子氏
       畑ありさ氏谷野翔一氏)から、所感文を頂きました。

 

 

令和元年度JAAGA会員の横田基地研修