9月25日(木)、JAAGA会員37名(正会員7名、賛助会員25名及び理事5名)が参加し横田基地研修が行われた。当日はやや曇り空の研修日和、参加会員一同、午前9時半に福生駅に集合完了、山本隆之氏(正会員)を団長、山本正敏氏(賛助会員)を副団長として団結式を行った後に、米軍車両にて横田基地に向かった。
 到着後、研修団一行は第5空軍司令部を訪れ、第5空軍司令官アンジェレラ中将(Lt.Gen Angelella)の出迎えを受けた。山本団長、山本副団長及び理事2名とアンジェレラ司令官との懇談では、山本団長から本研修の受け入れに対する感謝の意を伝えた。アンジェレラ司令官からは本研修を心から歓迎するとともにJAAGAの日頃の様々な活動や米空軍に対する支援に対し心から感謝する旨の発言があった。その後、研修団一行はコンファレンス・ルームにて第5空軍の概況説明を受けた。第5空軍の歴史、任務、編成等の説明の他、極東地域における日本の戦略的位置、日米同盟の意義、重要性等について説明があり、在日米空軍のプレゼンスの重要性を強調した意義深い内容であった。太平洋空軍においては、第13空軍が解組され、第5空軍の任務が一段と重要性を増したこと、日米両空軍の絆がより強固になったとの認識等が示された。
 概況説明後、下士官クラブにおいてJAAGA主催の昼食会が行われた。昼食会には米空軍からアンジェレラ司令官及び第374空輸航空団司令兼米軍横田基地司令デラマター大佐(Col. DeLaMater)、空自側から航空総隊司令官中島空将、同副司令官吉田空将、同幕僚長荒木空将補、航空戦術団司令平塚空将補、作戦システム運用隊司令兼空自横田基地司令柏瀬1佐、その他日米双方の主要指揮官・幕僚が参加し、本研修団会員と共に円テーブルに着きクラブ特製ランチに舌鼓を打ちつつ楽しい会話に花を咲かせた。
 会食後の記念撮影に続き、第374空輸航空団の研修が行われた。同航空団の概況説明では、同航空団は太平洋空軍に所属し、西太平洋からアフリカ大陸沿岸東部に及ぶ広大な空域を担当していること、近年の世界の大災害の80%が当該担当地域内で発生し多くの人道支援作戦で活動していることや、先の東日本大震災における仙台空港での復興支援「ともだち作戦」等の状況などについての説明があった。また、基地内には軍人・家族、軍属等約12,000名が生活もしくは勤務しており、東京ドーム約155個分の広大な敷地と施設を維持管理している旨の説明があった。
 その後、格納庫内のC−130輸送機の研修が行われた。当該機体が40年前に製造され今だに現役で活躍中との説明を受け会員の多くが驚いた様子で、操縦席や機体内部の説明に熱心に耳を傾けていた。なお、航空自衛隊小牧基地の第1輸送航空隊との相互研修が活発に行われていることや、同航空団が開発したLCLA(low cost low altitude)物資投下要領が米空軍内でほぼ普及されつつある現状等の説明があった。
 午後3時からは航空総隊司令部研修に移行、同司令部では玄関ホールでの記念撮影の後、総隊防衛部運用課長松浦1佐による概況説明、司令部施設の研修が行われた。最後に中島総隊司令官から我が国周辺において益々厳しさを増す中国及びロシア軍機の活動、更に北朝鮮の軍事動向などについて約30分に及ぶ熱気溢れる講話が行われ、研修団一行は時間を忘れ熱心に聴講した。
 午後4時半には研修も無事終了し、解団式の後、米軍車両にて基地を離れた。
 本研修においては、横田基地に航空総隊司令部が移転、米軍と同居し、日米同盟の実が格段に向上したことを空自、米空軍双方が強く認識していることを肌で感じられ、会員一同本研修を十分に満喫することができた。最後に、本研修の受け入れに熱心に取り組んでいただいた横田基地広報担当スタッフを始め、米空軍と空自の関係者各位に心から感謝したい。(早坂理事記)  

 


平成26年度 JAAGA会員の横田基地研修