JAAGAの法人及び個人賛助会員による三沢基地研修が3月7日(木)、8日(金)に実施された。個人賛助会員の田村実氏を団長とし、総勢21名が参加した。研修者は東京近傍からの他、遠く島根県や石川県からの参加者もいた。JAAGAからは森下、宮脇、古畑、阿部、金子各理事の他、三沢支部の丸山支部長、山本事務局長が研修支援のため随行した。
 研修初日は8時40分に入間基地に集合し、結団式の後11時頃C-1で三沢に移動した。到着後すぐ、三沢基地の空自主要幹部との会食がもたれ、心のこもったおいしい食事に研修者の当初の緊張もまもなくほぐれたようであった。
 午後からは、まず空自の研修が行われた。13時、団長以下代表4名が北部航空方面隊司令官若林空将に表敬した後、司令官による北部航空方面隊や米空軍部隊の状況等に関する説明を受けた。話の中で司令官は、1月からグァムで実施された日米豪共同訓練に対するJAAGAの支援や、三沢で2月に行われた日米隊員に対する表彰行事について感謝の言葉を述べられた。
 続いて、第3航空団に場所を移し、団司令城殿空将補への表敬後、監理部長金崎2佐のブリーフィングを受けた。15時から警戒航空隊のハンガーに移動し、E-2Cを間近に見ながら機体に関する詳細な説明を聞いた。15時40分からアラート・ハンガーにおいて、緊急発進の訓練展示を見学した。ふだんあまり立ち入ることのできない場所で、最先端の技術を満載した航空機や隊員のきびきびした動きに接し、研修者は大いに感激したようであった。
 研修終了後、代表4名が米空軍第35戦闘航空団司令ウィリアムス大佐を表敬し、歓談した。今夜の宿泊は、みんなも楽しみにしていた基地内の米軍外来宿舎「三沢イン」である。部屋は堅牢で何から何までいささか大きめのサイズであり、いかにも米軍宿舎らしさを感じた。
 18時から米軍オフィサーズ・クラブにおいて、JAAGA主催の夕食会が開かれた。空自からは北空司令官若林空将、3空団司令城殿将補、北部航空警戒管制団司令中原将補等の基地主要幹部、米空軍からはウィリアムス大佐以下航空団主要幹部が参加した。各テーブルからは時折大きな歓声や笑い声が上がり、会場は終始和やかなムードに包まれていた。
 研修2日目は、午前中に米軍を研修した。9時から団司令部においてウィリアムス大佐から状況説明を受けた。その中で、団司令は米軍への理解を深めてもらうため地域との交流を重視していることや、JAAGAの日頃からの米軍に対する支援に感謝していることを述べられた。9時50分からレクレーション・センターにおいて軍用犬の訓練展示を見学した。よく訓練された軍用犬が隊員の指示にすばやく反応し、不審者に襲いかかる様子に一同肝をつぶされた。展示の最後に研修者から警備犬にも階級はあるのかという大まじめな質問に、その場に居合わせた全員が大笑いとなり、にこやかに展示場を後にした。続いて格納庫に移動し、米兵士3名による迅速なF-16の兵装訓練展示を見学した。会場には最先端をいくミサイルや爆弾も展示され、またF-16のコックピット内部まで見せてもらい、研修者にはまたとない貴重な機会となった。
 ウィリアムス大佐を交えたオフィサーズ・クラブでの最後の昼食には、大きなサンドイッチが出され、みな頑張ってかぶりついていた。会食の終わりにウィリアムス大佐から団長にF-16をバックに全員で撮った記念写真が贈られた。その後、研修者はお土産などの買い物を済ませ、北空司令官や団司令等の見送りを受けながら、14時U-4 2機に分乗し三沢基地を飛び立った。
 今回の研修は、空自及び米空軍ともに実に行き届いた配慮をいただき、研修団にとっては実り多い有意義な研修となったのではないかと思う。研修終了後、一部の参加者からは早速研修所感のメールをいただいたが、いずれもいい経験になった、日米空軍の関係者全てに感謝したい、という内容であった。
 最後に、ウィリアムス大佐からJAAGAへの感謝のメッセージを紹介して記事を終わりにしたい。これは宿泊した三沢インの部屋に置かれていた団司令からの心のこもったグリーティング・カードの一部である。
 I want to thank all the JAAGA member for your continued support. Your efforts help promote a stronger friendship between JASDF and USAF.   Thank you again for helping to make Misawa Air Base the best joint / bilateral military community in the Pacific. (訳:私は、JAAGA会員の皆様の日頃からの支援に感謝したいと思います。皆さんの活動は、空自と米空軍の友好をより強固なものにすることに役立っています。ここに、三沢基地が太平洋地域でも最高の日米協同の基地となるために支援していただいていることに改めて感謝致します) (古畑理事記)

 

平成24年度 賛助会員の三沢基地研修