11月14日、横田基地での「アメリカ合衆国海兵隊234歳大祝宴」に参加する機会を得た。 アメリカ合衆国独立をインターネットでWikipediaを開いてみると、“イギリスと13植民地との間で経済・租税措置をめぐり対立が生じ、1775年にアメリカ独立戦争が勃発すると1776年7月4日に独立宣言を発表し・・・・”とある。彼等の大きな誇りの一つは、アメリカ独立戦争と共に誕生したと言うことだ。つまり1783年パリ条約で正式独立する前からその伝統を守っているぞと。今年の横田基地USMC Ball は、オバマ政権下でNASA長官に就任したCharles F. Bolden 氏(退役米海兵隊少将)を主賓として招待するものであった。 Bolden氏は、1980年にNASAの宇宙飛行士として選抜され4回の宇宙飛行任務(最後は米ソ宇宙船ドッキング時の米側船長)を経験し、1998年7月から約2年間USFJ副司令官として日本勤務経験がある。このことから、Bolden氏来日を知ったUSFJプロトコール担当者の気遣いがあり、JAAGA会員で当時現役として繋がりのあった方々にUSFJ副司令官 John A. Toolan 米海兵隊少将の取計いを得て招待を受ける運びになった。当時日本側で統幕のカウンターパートや関連基地司令等としてご夫婦共々親交のある大橋武郎会員、岡本智博会員、越智道隆副会長、POC役の私が参加(夫人同伴)した。Bolden夫人Jackieさんもそれぞれにご婦人方との旧交を温められていた。 最近のAir Force Ballと異なりMarine Corps Ballはフォーマルな晩餐会スタイルで行なわれた。
 祝宴は、1775年11月10日の海兵隊創設から順に歴戦のエッポクを辿ったUniform Pageant(時代行列)で始まった。当時の戦闘服等を着て順に舞台に出て並ぶのは、今年入隊ピカピカの1年生、一本線の階級章、男・女海兵隊員達で非常に緊張している様子が伺えた。祈祷、栄誉礼、日米国旗入場、両国家斉唱、Lejeune(レジューン)大将訓示朗読/1921年海兵隊教範第38条、ケーキカットと儀典等次第は続いたが、下士官以上は全員サーベル帯刀(私達的に言えば第一種礼装・甲武装?)で、抜刀の各種動作に古き伝統を感じた。余興では、空軍の374AW隊員有志で結成したサムライ太鼓の撥も大いに弾んでいた。 主賓Bolden氏のスピーチでは、「JAAGA参加者との日本勤務当時の思い出をはじめ、海兵隊で培われたものがNASAでの勤務にも助けとなったこと等々、アメリカ海兵隊は今の今も世界に展開してその任を粛々と果たしていることこそが世界に冠たる所以である。」とユーモアを含め、非常に強い口調で宴席の海兵隊員を鼓舞しているのが印象的であった。 これからのJAAGAの活動にもUniform Colorを越えた広がりや繋がりの場を考えておくことも必要と感じた。
 (阪東理事記)


 

横田基地・米海兵隊ボール2009