那覇基地・嘉手納基地研修に参加して

                           フィル・インフォメーション(株)
                                代表取締役 太田 茂

 今回の研修は私にとって約3年ぶりにKADENA A/Bにお邪魔することができました。更に今年は日米安全保障条改定50周年の節目であり、こうして注目の土地に立てる事の大切さを痛感いたしました。1951年からの米国との条約締結は我が国にとって、いかに大切であったかが司令(ウィルズバック准将)のお話、ブリーフィングなどで確認することができました。
 2年に1度のKADENA研修ですが、ここを訪れる度に新しいものを私自身持ち帰ることができ、日本の国防を考えるうえで大変貴重な時間になりました。我々が所属するJAAGAは今回も直接、米国空軍の司令官(ウィルズバック准将)にお会いする機会を作っていただきました。アメリカのアジアでの役割・戦略、更には未来を予測してのあるべき行動を発表していただき我が国の方向を示す良い材料を持ち帰ることができました。
 基地の中での滞在時間は多くはありませんでしたが、毎回KADENAを離れる時”今回もここにこれてよかった”と充実した気持ちを頭につめ”I will back”の言葉で研修終了のご報告とさせていただきます。
 最後に18WINGのウィルズバック准将、TEAM KADENAの皆様方、南混団の方々、更にJAAGAの小川様並びにご担当の方々の細部にわたるスケジュール調整、ありがとうございました。  


                     三菱電機株式会社 電子事業部
                       航空防衛システム営業部 松井 俊郎

・沖縄へ
 私にとっては初のC-1輸送機搭乗でした。雪の入間からのフライトでしたが、機内照明など民航機とは違いはあるものの、長時間の飛行でも揺れや座席は思いのほか気になるものではありませんでした。暖かな新田原を経由して概ね順調な飛行でした。

・航空自衛隊 那覇基地見学
 南西航空混成団平本副司令殿より、沖縄を取り巻く防空の状況を周辺諸国の軍事力等を織り交ぜてご説明頂きました。その内容は、多くの島嶼部と広大な防空識別圏を管轄し、かつ周辺国と接点が広いこと等から、まさに日本の最前線たる沖縄の状況と同基地の担う任務の重要性を窺い知ることができるものでした。 続いて204飛行隊にてF−15戦闘機を見学し、機体などを中心にパイロットの方より わかりやすい説明を受けました。

・米空軍 嘉手納基地訪問
 第18航空団渉外部の當間さんの暖かなお出迎えとご説明により、広大な敷地内の各種施設についてご案内をしていただきました。
 将校クラブでの夕食懇談会では、バッフェスタイルでの食事会であったため、第18航空団の基地内での生活や世界各地での任務経験などを聞くことができ、米軍の活躍するフィールドの広さを改めて認識することができました。
 翌朝の朝食会では同席した若手のメンテナンスオフィサーより日米の整備ポリシーの違いや、第5世代戦闘機での整備のコンピュータシステム化などについて生のご意見を頂戴できたことは大変興味深いものでした。
 続いて、団司令部にて、ウィルズバック准将自らより基地の活動状況について説明を頂き、第18航空団の任務、重視事項とともに、極東・インド亜大陸への展開性など沖縄の地理上の重要性、アフガニスタン等への派遣状況など非常に興味深いお話をいただきました。
 その後、エプロン地区にて嘉手納基地保有の航空機を見学、ブリーフィングを受けました。大変限られた時間ながら、米空軍のF−15C戦闘機のパイロットとのお話の中で、搭載アビオニクスが向上したことにより戦術が変わったことを伺うことができました。
 米空軍第18航空団、航空自衛隊からは任務状況のわかりやすい説明と、装備を見学させていただきましたことに感謝申し上げるとともに、今回のこのようなすばらしい研修をアレンジしていただきましたJAAGAの理事の皆さまに厚く御礼申し上げます。この研修に参加して、日米の各関係者から大変暖かくもてなしていただきましたことに驚きさえ致しました。これも日ごろからのJAAGAの皆様、在日米軍、航空自衛隊の日ごろの素晴らしい信頼関係を築いていらしてこそ、と強く感じました。翻って、親しき仲でも日ごろの連携を密にとり、その協調関係を絶え間なく継続していくことの重要性を改めて認識することができました。ありがとうございました。

賛助会員の那覇・嘉手納基地の研修の所感