昨秋から延期になっていたJAAGA賛助会員の三沢基地研修が去る3月13日・14日の両日に催行された。ナブテスコ(株)渡邊和夫氏を団長とする法人賛助会員13名、個人賛助会員7名の計20名が参加され、JAAGAから森和彦常務理事以下6名が東京から同行し、三沢で小澤満昭支部長と山本親男事務局長が合流し研修を支援した。

 3月13日朝、入間基地ベース・オペレーションに集合して研修に関する全般説明、C-1輸送機の搭乗前ブリーフィング等を受け搭乗。高度23,000フィート、速度375ノットの快適な飛行の後、11:45に三沢基地へ着陸。米空軍第35戦闘航空団司令アンジェレラ准将及び航空自衛隊第3航空団司令平田空将補の出迎えを受け、3空団司令部に移動して監理部長平沼2佐から三沢基地の概況説明を受けた。北部航空方面隊、三沢基地、三沢市等の概要、最近のスクランブル状況、米軍との連携等広範囲に亘る中身の濃い説明があった。研修者は新鋭のF-2戦闘機の説明に高い関心を示した。昼食後、35戦闘航空団に移動した。アンジェレラ准将が同席する中、レッドフィールド大尉による概況説明を受けた。この航空団が「ワイルド・ ウイーゼル」として「WHERE WE MAY DEPLOY」(何処にでも)をスローガンに高練度を維持し続けていること、推進中の大規模な施設計画、上級司令部からの数々の輝しい表彰等の興味深い説明があった。午後2時からF-16型機、兵装、シミュレータ等、航空自衛隊で保有なない装備品に関心が集まった。圧巻はF-16型機搭載のF110型エンジンのフル・アフタ・ バーナの試運転をエンジン・テスト・セル内研修したことである。耳栓を挿入し、イヤー・マフラーを装着しての至近距離からのエンジン試運転の見学では凄まじい爆音と振動に全員圧倒された。 その後、バス・ツアーでの基地主要施設を巡る見学を実施した。13日の研修を全て終了し基地内にある米軍の外来宿舎(VOQ)にチェック・インした。 午後6時から米軍三沢基地将校クラブでJAAGA主催の懇親会を開催した。米空軍からはアンジ ェレラ司令官以下の主要幹部、空自から林・北空副司令官、平田3空団司令以下の主要幹部が参加された。カクテル・タイムで会話を楽しみ、ゴージャスな米国式ディナーを堪能した。パーティ途中で、この日で80歳の誕生日を迎えた研修参加者の大山義一氏にバースディ・ケーキがプレゼントされた。粋な計らいに雰囲気は更に盛り上がった。 午後8時に懇親会は終了した。有志は三々五々と市内に繰出し、三沢の夜をエンジョイした。

 翌14日、空自用意のバスで三沢管制隊に移動。同隊ではビデオによる概況説明の後、管制塔と最新のラプコン・センターを研修した。管制塔では絶好の天気に恵まれて周辺の景観も楽しむことができた。 続いて第8飛行隊のF−4EJ改の研修しするとともにランプ地区で空対地射爆撃訓練用の兵装作業を見学した。研修者は兵装作業に大変興味を示された。 その後、飛行場北側地区に移動し掩体内のF-2A戦闘機を研修。前日の米空軍のF-16型機との比較・相違等活発な質問があり、研修者のF-2型機に対する関心の高さを知ることが出来た。次いで隣接する三沢ヘリコプタ空輸隊のCH-47J型機の研修を実施した。季節柄スキーを装着した機体を見ることができた。 北地区研修の後、南地区に戻りE-2型機の研修を実施。オリジナルが空母運用の機体であることから、陸上機との差異に興味を示した。

 昼食後、北空司令部に移動し新野北空司令官講話を拝聴した。北空でのスクランブルの実態、コープ・サンダ演習参加、コープ・ノース・グアム訓練参加等、参加者一同には関心の高い講演内容であった。三沢での全ての行事を終了、午後3時発のC-1特別便で三沢を離れ、午後4時15分に入間基地に着陸し、研修を終了した。今回も参加者は一様に日米の戦闘航空団の高い練度を維持し、活動する状況に直接触れ、深い感銘を受ける様子が随所に見えた。大成功の研修であった。(村田理事記)


 

賛助会員の三沢基地研修・2005