シビック・リーダ・ツアーとは基地に関係する各種団体の主要な職に就く人達に対し、現地研修を通じて米空軍の任務の理解促進と更なる友好親善を図るため、 2年に一度実施されるものです。今回は10月5日〜7日に横田基地司令であるグッドウイン第374空輸航空団司令官が横田近隣の商工会議所、ライオンズ・クラブ、友好協会、東京都の基地共用化推進部長等の25名を招待し自らC-130の操縦桿を握り韓国のオーサン基地と嘉手納基地を案内して頂いた。 2時間半のフライトで韓国のオーサン基地に到着。オーサン基地にはF-16、A-10が約 50機配備され、殆どの航空機が掩体に格納されている。敷地は横田基地より狭く横田の約90%、基地人口は約 1万1千人で95%は独身若しくは単身赴任者であり、更には24時から朝の5時までの外出禁止令(curfew)施行及び他の隷下基地であるクンサン空軍基地は全員が独身又は単身者だと言う説明に、これが北朝鮮と対峙している第 7空軍の現実であり、第5空軍隷下の基地とは大きく異うということを実感した。 研修は F-16、A-10のほか、U-2を操縦席以外は何の制限も無しに見ることができた。その他、爆発処理部隊(EOD)のロボット操作と実爆訓練、 A-10フライト・シミュレータの体験、この間の写真撮影がU-2を含む全てのところで許可され、そのサービス振りに驚いた。 太平洋空軍隷下で最も素晴らしいと自慢する隊員食堂、13人の専門トレーナを擁し一日の平均使用者数が1200人を数えるフィットネス・ジム及び体育館は独身又は単身赴任者の勤務期間が1年であり、殆どが基地内で過ごすことから必然的に立派になったものと思う。 嘉手納基地では第18戦闘航空団のコマンド・ブリーフィングの後、交通事故を起こした車から運転者を救出する消防隊のデモ、 HH-60救難ヘリ、KC-135空中給油機、飛行生理訓練所(チャンバ)を視察した。基地内は緑多く整然とし、ゴルフ場ではのんびりとプレーしている姿が見られた。司令部近辺でも徒歩で移動している者は皆無である。オーサン基地での何とも言えない肌に感じた緊張感は急ぎ足でドミトリから出勤する隊員の姿、プレーする姿を見なかったゴルフ場、掩体に格納した戦闘機などから威圧的に感じたものです。 この研修では両基地共、心からの歓迎の意を表すとともに如何に地元に気遣いしているかを説明して研修を支援してくれた。嘉手納ではFENのテレビ・インタビュを受け、「アメリカ人、日本人、韓国人それぞれの歴史、文化、伝統が異なり、それゆえにものの考え方が異なる。だから、この種のツアーで現場を研修し、考え方を話して、相互に理解することが大事である。」と述べた。 研修を通じて東アジアの平和と安定に在日米軍、在韓米軍が如何に寄与しているかを目の当たりにし、その存在の重要性と米空軍の努力を再認識した。研修間、グッドウイン司令官が自ら説明し、自ら操縦桿を握り、自らがホスト役に徹していた姿に参加者一同感動を覚えた。  (榎理事記)

 

'05・シビック・リーダ・ツアーに参加して